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「ワンモアタイム」の話

執筆者の写真: おふらんどおふらんど

風の噂で、というか川豆から小説が好評だよ〜んと聞いたので嬉しくなった。実質的に紹介してくれたのは川豆の友人・まとこ氏のようだが。

まあ、川豆は自分の得になることしかやらないのでそんな人が何故私の小説を紹介したのだろうと不思議に思ってはいた。

川豆といえばこの間もいきなり連絡があり「オメェのサイト見辛えな! リーダー表示で読んだわ!」と言われてしまった。いや、サイト作ったのは君だよと言うと「そうだっけ? ガハハ! いやでも読み辛え! 」と笑っていた。あんなに苦しんで作っていたのにそれすらも忘れていたのだろうか?

まあそういう訳でまた小説家になろうを使って更新している。

更新するのは私とはいえ、サイトを作っているのは川豆なのであの人になんとかしてもらわないとままならない。また萩の月を買ってやる気を出してもらわねば。


閑話休題。本題に移ろう。


紹介してくれた小説の解説をしていこうと思ったのだ。解説するほどの複雑な話でも無いけれど新たな発見があると嬉しい。


友人が紹介してくれた小説は二年前に書いた「ワンモアタイム」というタイトルで、最後にちょっとした仕掛けがある。

是非それを読んでからこのブログを読んでほしい……とはいえ私のブログを読んでいる人なんて川豆か、もしかしたらなろうから飛んできてくれた人くらいなものだろう。

私は今 虚空に向かって語りかけているようなものだが、兎に角最後まで読んでからこの続きを読んでほしい。


下記からはもうネタバレをするからね?

製作者からネタバレをしていくのってなんだか斬新。

そういえばサイトを作った動機の一つとして書いた小説の解説をしていきたいからというものがあったのだけど、それは小説家になろうの活動報告だと解説を見たくない人も見えてしまう可能性を考えたからである。ので、今後もブログに小説の解説を書いていきたい。

しかしそれと同時に製作者が読み手側の世界を狭めるようなことをするのはどうかという気持ちもあり、web漫画の胎界主の作者さんも確か「作品は読み手によって解釈があるものだから、読み手側がこのキャラ(ハゲた性欲の強いおじさん)がふたなり女の子だと解釈すればその可能性だってあるのです」というようなことを言っていた気がするので、解説を書くのに抵抗がある。

書いたのも随分前だし、あの時の私と今の私では考え方もだいぶ変わってきている。

なのでこの解説はあくまで一つの考え方だと思ってほしい。


さて、ネタバレへのクッションはこの辺にしておこうか。


まずエピローグに関して。というかエピローグしか解説する部分が無い。

これはもう、最後まで読めば分かると思うし書いたのだ二章の15年後が一章であり、一章の催花は二章の娘でありそれを誘拐し育てているのが雪沢 半夏である。

本文を引用しながら順を追って解説していこう。


一章1話、


けれど、一つだけ見えるものがあった。

泣きそうな笑顔の女の人の顔。

恐らくこれが母親だろう。


という文があるがこれは二章10話の


あんたは変な奴に好かれてて、鈍い、けど……悲しそうに笑う子だなって。

そういう癖っていうか生まれつきなんだろうけど、あんたは笑う時眉毛が下がってて泣きそうに見える。


という旭 青のセリフにもあるように、豊平 催花は笑うと泣いて見える子なのだ。


また一章1話の催花娘の


私が頷くとお父さんは目の周りの薄ピンク色の傷跡を撫でた。

昔火事にあって傷が残ったらしい。


という語りはプロローグ(この場合最終話)の


全身が包帯でグルグルに巻かれ、顔は焼けただれ真っ赤になっている。

特に左目の周り。ここだけは跡に残るだろうと医者に言われた。


という雪沢 半夏の独白の、豊平 催花に傷つけられ付いた跡のことである。

しかしおそらく現代の医療技術ならば跡になるようなことは殆ど無い、らしい。

そもそも制汗スプレーで本当に火事になるのか。確かめようが無いので自信がないがその辺りはご都合主義と流してほしい。


……ということから分かるように一章催花母=二章催花で、一章催花父=雪沢 半夏である。


一章をこのまま読み進めていこう。

雪沢 半夏は催花娘を随分と可愛がっている様子が描写されているがこれはもちろん親子愛などではなくもっと悍ましく歪んだものだ。いやだね。

その後催花娘が学校でいじめられている御影くんとひょんなことから交流を持つのだがそこでもまた雪沢 半夏の気色の悪さが随所に出ている。


「催花だよね?開催の催に花。

雨の名前だ。」


「雨?」


「催花雨っていう……いい意味だよ。多分ね。」


「そうだったんだ。

お父さんは大事な人の名前を付けたって言ってた。」


大事な人と言うが、傷害・暴行、果ては強姦未遂までやっている。


「そうだよ。ウチ、父子家庭だから。」


「お母さんいないの?」


「いないよ。」


「なんで?」


「悪いお母さんだったから。」


大事な人の名前を付けたと言ったのに、娘にはその大事な人を悪い人だと教える矛盾。

自分を愛さない豊平 催花が憎くて憎くてでもやっぱり愛しているのだろう。

それとも自分を愛さない女は悪い女であり、催花娘はそうなってはいけないと教え込んでいるのか。

はたまた催花娘が手に入った時点で娘が雪沢 半夏にとっての真に愛する人となり豊平 催花は本物ではなくなったから悪し様に言っているのだろうか。


話は進んで、いじめっ子の泉 秋も二人のお出かけに参加することとなる。


「やめなってば。

っていうか、なんでバットマン?」


「知らねえの?

すんげえ昔の映画でさ、ちょうどこいつに似た敵が出てくるんだよ。」


なんでバットマンかというと、御影 五月のイメージがトゥーフェイスハービーというのもあるし、バットマンは1989年と2008年に公開されているので、すんげえ昔が1989年の方だと思ってもらえるかなという浅はかな考えからだ。

泉 秋が言っているのは2008年のダークナイトの方である。二章は2032年が舞台なのでダークナイトが既にすんげえ昔の映画になってしまっているのだ。

ちなみにこれはこの小説とは関係ないが別に書いた話で出てくる女王も同じように顔の反面を傷つけられている。そういう設定が好きなので今後も多分出す。


「うん。9年前に夫婦が殺されて赤ちゃんが誘拐されたやつ。最近目撃情報に一千万円の懸賞金がかけられたからニュースですごいやってるんだよね。」


この事件の被害者夫婦が旭 青と豊平 催花であり、誘拐された赤ちゃんが催花娘である。催花娘が何歳設定か忘れたが、確か10歳だったような。1年くらい準備期間を作ってから誘拐したという設定だったので。

ちなみにこの懸賞金をかけたのは旭 翠。彼女は幸伝会の教祖となりずっと雪沢 半夏を探している。


タイトルの「ワンモアタイム」はポルノグラフィティの曲名からとったのだが、意味合いとしては豊平 催花の贖罪としてのワンモアタイム……と見せかけて雪沢 半夏がもう一度催花と愛し合うという意味のワンモアタイムである。いやだね。


「催花の父さんって大学のせんせーだろ?

やっぱり厳しいの?」


「そんなことないよ。ただテレビをあんまり見ないだけ。」


「大学の先生なの?すごいね!

なんの先生?」


「心理学みたいな……?」


テレビを見ないのではなく余計な知識を付けさせないために情報をシャットダウンしている。

雪沢 半夏は准教授か、なんかそのあたりの役職に就いて心理学を学んでいる。

あの時豊平 催花に選ばれなかった理由を探しているのだ。


さて話はだいぶ飛んで、御影 五月が転校してしまいそのことを雪沢 半夏に話すところだ。


「でもわかるよ。父さんも昔は好きな子イジメちゃったりしてたから。」


書いたのは私だが、書いてる間も今も「お前な!」という気持ちでいっぱいだ。


お父さんは私をぎゅっと抱きしめた。

私のくるくるの髪を撫でてくる。


催花が天パなのは父親の血である。

豊平 催花は二章8話の旭 青のセリフにあるようにストレートヘアである。


「……髪サラサラだ。俺も翠もくせ毛だから羨ましい。」


旭 青は天パ。

旭 翠も散々髪がくるくるしていると言われていた。

おそらく催花娘は父親似だと思われる。地獄の予感。

ここからは更に地獄の予感なのだが、ちょっと前に戻って御影 五月が精神病院にきた時の会話を引用する。


AB型からじゃないとAB型は生まれない。 お父さんはAB型だ。お母さんはB型。生まれる子供の血液型はA型か、B型か、AB型。

AB型からは、O型以外が産まれる。俺がO型ならお母さんは浮気してたのかもしれないけど、俺もAB型だ。俺はお父さんの子供だ。

お母さんの浮気相手が本当にいるかも知らないし、血液型も知らない。けど、日本の人口10%しかAB型はいないんだ。きっとAB型じゃないよ……。俺は顔も知らない奴の子供なんかじゃない。


この前に(なんだかあっちこっち話が飛んで申し訳ない)電車の中で三人は血液型の話をしている。


「催花さんは?」


「私はO型だよ。」


催花娘はO型である。

そして二章5話にある通り豊平 催花と旭 青もO型である。


「指紋とうなじはちょっと分からないですけど……血液型は同じ、O型です。」


旭さんは自分の指を見る。

指紋は人によって必ず違うので、同じということはないだろう。


「……あ、私もO型だよ。」


日和 驟も同じO型だがこれは単なる偶然である。


「そういえばお父さんの血液型って人口の内10%しかいないレア血液型なんだって。」


「レア血液型って……。

そうだけどな。輸血の時数が少ないと大変だよ。」


雪沢 半夏はAB型である。AB型からO型は生まれないという話は少し前にしたばかりなのでさすがの催花娘も覚えていただろう。


御影くんは、こうやって心臓の音が聞こえるほど抱きしめて貰えないのか。

そう思うと私はなんだか寂しい気持ちになった。

血が繋がっていようがいまいが関係ない。自分たちは親子だとそう言える人が父親であれば。


そう、催花娘は雪沢 半夏が本当の父親でないことに気が付いているのだ。


御影くんの顔の傷を思い出しながら私は泣いていた。


ここでなんで催花娘は泣いていたのだろうか。2年も前に書いたので忘れてしまった。

本当の父親でない雪沢 半夏の正体に催花娘はどこまで気が付いているのだろう。

もし自分が誘拐された娘だと気が付いたら、それで泣いていたらあんまりにもかわいそうだ。


他にも色々あったのだが拾いきれないのでこの辺りにとどめておく。

ぜひ最後まで読んでくださった方々ももう一度初めから読んでみてほしい。

エピローグ読んだ時点で全部気付いてたわ、という人ももちろんいるだろうがそういう人は番外編読んでみてね。あれは最後を書く前に書いたのでテンションが上がっていた。先輩達の話が好きだな……。楽しそうで。


実はこれ二章書き上がってから出来心で一章を付け足したので、読み返すと豊平 催花と旭 青その他諸々がかわいそうで悲しくなってしまう。

特に二人は気に入っているキャラで、旭 青かわいいぜと思いながら書いていたので死んでしまったのは本当にショックである。

なんとかして蘇ってくれないだろうか。

二人以外も、日和 驟その他先輩sや女王様や愛宕など好きなキャラが多いので、その皆が苦しむ結末になってしまうとは悲しい限りだ。

しかも特にお気に入りでもなんでもない雪沢 半夏がここまで活躍してしまうし。


催花娘のこの後に関してはあまりちゃんと考えていないのだが、日和 驟が助けに来たら熱い展開だよな〜と思っている。あと旭 翠が教祖パワーを使って雪沢 半夏のこと惨殺してくれないかな〜とも思っている。

だがこの話でネックなのは15年後の未来を想像しなくてはいけないということだ。難しすぎる。iPhoneが20までいっていたりするのか、はたまたiPhoneなど存在せず別の何かが代わりにあるのか。100年後とかなら遠すぎて勝手もしやすいが15年後は微妙に近いので想像し難いのだ。

そんなわけで続きを書いたりはしないだろうけれど、でも終わり方は自分的に納得のいくものとなったのでこれで終わりがいいのだろう。

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