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看取り(ウォマとハララカ)
しかし。ウォマは顎に手を当てる。
実際ハララカに嫌いと言ったらどうなるのだろうか。
気になった彼女はアマゾンの奥地へと向かうかに見せかけてベッドに腰掛けるハララカの横に座った。
「ハララカさん。もし私が嫌いって言ったらどうします?」
彼は例のリッチブラックよりも真っ暗な瞳でウォマを見た。
「嫌いなんですかあ?」
「まさか。
例えばの話」
「そうですね……」
ハララカは目を伏せて、んーと唸った。それからまたウォマの瞳を見据える。
「あなたの目の前で自殺します」
「……えっ……?」
「ちゃんと看取ってくださいねえ?」
彼は怪しげな笑みを浮かべる。
ウォマの想像では監禁されるとか拘束されて洗脳されるとか、その程度のものだった。
まさか自殺されるとは。
こちらに外傷を与えてこないのがまた怖い。
「……私、ハララカさんのこと大好き」
「そりゃどうも。
ちなみに、あなたが浮気しても同じことします」
「超好き」
ウォマはハララカの手を握る。それから絶対嫌いなんて言わないと心に誓った。
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